農業用ドローンの操作方法

目次

農業用ドローンの導入を考えたとき、多くの方が気になるのが「操作の難しさ」ではないでしょうか。「自分にも使いこなせるだろうか」といった不安に対し、この記事では操作前の準備から具体的な操作方法までを分かりやすく解説します。

農業用ドローンを操作する前の準備

農業用ドローンを操作するには、資格の取得や飛行許可申請といった法的な準備が前提です。

そのうえで、安全な飛行に不可欠な「飛行前の準備」も欠かせません。ここでは、手動・自動どちらの場合でも共通して行う機体のチェックと、自動飛行の際に必要となる追加の準備について、それぞれのポイントを解説します。

手動(マニュアル飛行)の
農業用ドローン

手動飛行の準備は、圃場に到着してからいかに短時間で済ませられるかが重要です。主に4つのステップで安全確認を行います。

①機体の物理的なチェック

機体本体やプロペラに損傷がないかネジに緩みがないかなどを確認します。バッテリーが満充電であることを確認し、農薬や肥料をタンクに補充してください。

②飛行環境の確認

作業を行う圃場の周囲に電線などの障害物や人がいないかを目視で確認。また、風の強さなど、天候がドローンの飛行に適しているかも確認しましょう。

③送信機の準備

機体の電源を入れる前に、必ず送信機(プロポ)の電源を先に入れます。先に機体の電源を入れると電波の混線などで誤作動を起こす可能性があり、大変危険です。安全のための基本手順と心得ておきましょう。

④電源ONと最終チェック

送信機の電源を入れた後、機体本体の電源を入れます。送信機のモニターで、通信状態や機体の電圧に異常がないかを最終確認したら、離陸準備は完了です。

自動飛行の農業用ドローン

自動飛行を行う場合は、上記の手動飛行の準備(機体の物理チェックや電源投入など)をすべて完了させた上で、追加でスマートフォンやタブレットなどでの設定作業を行います。

①アプリ起動とマップの確認

タブレットやスマートフォンで専用アプリを起動し、ドローンを飛行させる圃場のマップが正しく表示されるかを確認。事前に作成した飛行プランを読み込んだり、現場で新規に作成したりするケースもあります。

②システムとセンサーのチェック

アプリ上で機体のシステムが正常に作動しているかを確認。特に、自動飛行の精度を左右するGPSの受信状況各種センサーのキャリブレーション(校正)が正常であるかどうかは、重要な確認項目です。

③飛行プランの最終確認と送信

マップ上で設定した散布範囲や飛行ルート、高さ、速度などに間違いがないかを最終確認します。問題がなければ飛行プランを機体に送信し、自動飛行の準備は完了です。

農業用ドローンの基本的な操作方法

手動飛行はラジコンのような直感的な操作、自動飛行はアプリで目的地を設定するような簡単な操作が中心となります。

手動(マニュアル飛行)の
農業用ドローン

手動飛行の基本操作は、送信機の2本のスティックです。右スティックで機体を前後左右に、左スティックで上昇・下降と機体の向きの回転を操作するのが一般的。

これらに加え、農業用ドローン特有の「散布作業の操作」として送信機にある専用スイッチで散布の開始・停止を行ったり、ダイヤルで散布量を調整したりします。圃場の隅や障害物の周辺など、細かな調整が必要な場面で活躍する操作方法です。

自動飛行の農業用ドローン

自動飛行は、スマートフォンやタブレットの画面上で散布範囲を設定するだけで、ドローンが適切な飛行ルートを自動で計算。枕地での重複散布などを避け、無駄なく均一に散布してくれます。

設定後は「自動飛行開始」のボタンを押すだけで、離陸から散布、着陸までを全自動で実行。操縦者は機体や周囲の監視に集中できます。

※枕地…圃場の端にある、散布作業の際に折り返すためのエリアのこと。
直感的な操作で農業の省力化と
効率化を実現

農業用ドローンの操作は、基本さえ覚えれば決して難しいものではありません。手動飛行は日々の作業に柔軟に対応でき、自動飛行は作業の負担を軽減してくれます。導入することで、人手不足の解消や作業効率の向上など、多くのメリットが期待できるでしょう。

このメディアでは、日本の圃場で活躍する農業用ドローンのメーカーを紹介しています。TOPページでは生産する作物に適した農業用ドローンメーカーを紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

【作物別】農業用ドローン
おすすめメーカー3選

稲作・果樹・葉菜別 おすすめ農業用ドローン3選
初めて導入する人にも向く
散布用ドローン3選

散布用ドローンは、価格やスペックだけで選ぶと導入後に使いにくさを感じることもあります。
初めて導入する場合は、操作のしやすさやサポート体制、圃場との相性まで含めて選ぶことが大切です。
ここでは、初めて導入する人にも向く散布用ドローンを3つ紹介します。

稲作向け
葉裏や根元まで薬剤を届け、
周囲への飛散にも配慮
飛助とびすけ15
(マゼックス)
マゼックス 飛助15
引用元:マゼックス公式サイト
(https://mazex.jp/product/tobisuke15)
特徴
●4枚プロペラと前後自動切替ノズルを採用。葉裏や根元まで薬剤を届けやすく、周囲への飛散にも配慮しながら散布を進められる。

●軽量かつコンパクトで、組み立ても簡単。圃場での準備負担を抑えやすい。

●水稲防除で、使いやすさと散布性能の両方を重視したい場面に合う。
価格 1,375,000円〜(税込)
一度に積める量 15L
収納時のサイズ 720×800×770mm
果樹園・傾斜地向け
樹木や支柱を避け、
傾斜のある圃場にも対応
AGRASあぐらす T25
(DJI JAPAN)
DJI JAPAN AGRAS T25
引用元:DJI JAPAN公式サイト
(https://ag.dji.com/jp/t25)
特徴
●前後の障害物を捉えるレーダーと、周囲を立体的に捉えるカメラを搭載。障害物回避や地形追従を活かして散布を進められる。

●折りたたみ式で、一人でも持ち運びや離着陸を進めやすい。

●20kgの散布と25kgの散粒に対応。作業内容に応じて使い分けられる。
価格 参考価格:約144万円(税込)
※要見積もり
一度に積める量 20L
収納時のサイズ 1050×690×820mm
多品種栽培向け
自動飛行モードを搭載
圃場ごとの設定がしやすい
YMRわいえむあーる-Ⅱ
(ヤマハ発動機)
ヤマハ発動機 YMR-Ⅱ
引用元:ヤマハ発動機公式サイト
(https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/ymr/)
特徴
●初心者でも設定しやすい自動飛行モードを搭載。圃場ごとの設定変更を進めやすい。

●防塵・防水性を備え、洗浄や手入れの負担を抑えやすい。品目ごとの切り替えにも向く。

●収納時約1/2サイズのコンパクト設計で、持ち運びや保管しやすい。
価格 1,859,000円(税込)
一度に積める量 10L
収納時のサイズ 559×1799mm ※
※ ヤマハは収納時最小サイズを記載。全長はフレーム部559mm、スキッド部573mm。