農業用ドローンに必要な資格

目次

農業用ドローンを導入し、日々の業務に活用するにあたり、必要となる資格はあるのでしょうか。ここでは、資格が必要となるケースや、免許の取得が必須となる機体と認定試験の概要について解説していきます。

農業用ドローンに資格は必要?

利用目的や機種によっては資格・免許が必要

基本的に、ドローンの使用に資格や免許は必要ありませんが、農薬散布などの業務を目的とする場合は操縦者に求められる条件(飛行経験・ドローンに関する知識・操縦技術)を満たし、国土交通省へ申請を行う必要があります

また、農林水産航空協会が定める農水協認定機、DJI・クボタが提供する農業用ドローンを使用する場合は、指定された技能検定を受けて合格する必要があります。

ドローンの国家資格と民間資格

ドローンに関する資格は、大きく2種類に分けられます。国家資格と民間資格です。それぞれの概要は、次のとおりです。

国家資格

有人地帯での物流および配送を実現するため、そしてドローンの飛行申請数の増加に対応するために、国が設けた資格です。取得することで、ドローンを飛行させるのに必要な技術を身に付けていることを証明できます。国家資格には「一等無人航空機操縦士」「二等無人航空機操縦士」の2種類があります

ドローン飛行にはレベルが1から4までの規定が設けられており、飛行できる範囲や目視の有無などが決められています。一等無人航空機操縦士を取得すれば、第三者上空に該当する有人地帯であっても、目視外のドローンを操作することが許可されます。飛行レベルは「4(目視外・有人地帯・補助者なし)」に分類される飛行が可能です。
ただし、レベル4の飛行を行う場合には、一等資格を取得していることに加え、国土交通省認証によるドローン型式の条件をクリアしていることも求められます

一方、二等無人航空機操縦士は、取得することにより無人地帯で目視外でドローンを操作することが可能になる資格です。飛行レベル3(目視外・無人地帯・補助者なし)に分類される飛行を実施することが許可されます。

民間資格 

民間資格をいくつかピックアップし、その概要をご紹介します。

日本UAS産業振興協議会(JUIDA)

基礎教育や応用教育を受けることで目指せる資格です。基礎教育では、一般的な操縦士を対象とする「操縦技能証明」や、安全運航管理者を対象とする「安全運航管理者証明」を取得することを目的としています。また、より専門的な技術・知識を身に付けるための応用教育では、「プラント点検操縦士」「ドローン建築物調査安全飛行技能者」といった資格の取得を目指せます。

DJI JAPAN

操縦士資格やENTERPRISE製品のスキル資格を扱っています。

操縦士を対象とした資格は、DJI製ドローンに関する知識および操縦方法、そして飛行モラルを認定する「DJI CAMPスペシャリスト」です。資格を取得することで、DJIの公認によるドローン保険において、保険料が割引されるというメリットも得られます。

一方、ENTERPRISE製品のスキルは、DJI ENTERPRISE製品の取り扱いについて認定するためのものです。DJIの製品がベースになっているので、DJI製のドローンを活用したいと考えている方におすすめです。

国際無人航空機協議会(IAU)

扱っているのは「操縦士資格」と「安全運航管理者資格」です。

操縦士向けとしては、ドローンを安全に飛行させるのに求められる知識および操縦技能について認定する「無人航空機操縦技能証明」、そして産業用ドローンに対応できる深い知識および操縦技能を身に付けていることを認定する「産業用無人航空機操縦技能証明」の資格があります。

一方、安全運航管理者向けの資格には、ドローンの運航における安全および法律の知識、そして飛行業務の安全管理について認定する「無人航空機安全運航管理責任者」があります。

ドローン操縦士協会(DPA)

ドローン航空業界の安全確保に注力し、技術・知識の普及および諸般の研究調査を実施することなどにより、ドローンの発展を推し進めています。認定している資格は「ドローン操縦士 回転翼3級」と「ドローン操縦士 回転翼3級 インストラクター」です。産業への利用を目的とした講習を受けることで、高レベルの操縦技術を身に付けることが可能になります。

ドローン検定協会

無人航空機の取扱者の知識レベルについて客観的に評価し、かつ資質向上および周囲への理解を広めるためのドローン検定「無人航空従事者試験」を実施しています。難易度別に、1級から4級まで設けられています。法律を守ってドローンを適切に扱える人を増やすことを、運営理念として掲げている協会です。

農林水産航空協会の認定機を使用する場合

産業用マルチローターオペレーター技能認定が必要

一般社団法人農林水産航空協会が認定した農業用ドローンを購入するには、定められた教習施設で講習を受け、「産業用マルチローター技能認定証」を取得しなければなりません。

この認定証は機種ごとに発行されるため、複数の機種を扱う場合は、その数だけ講習と認定証が必要となります。 

DJI・クボタの農業用ドローンを使用する場合

UTCが発行する農業ドローン技能認定証明書が必要

DJI・クボタが製造する農業ドローンを使用する場合は、ドローンの教育・訓練機関であるUTCが認定した教習施設で講習を受け、農業ドローン技能認定証名証を取得する必要があります。

講座ではドローンの操縦や扱い方はもちろん、規制・農薬の散布方法といった専門的な知識も習得します。 

安全運用の鍵は技術と知識。目的に応じた資格取得を。

農業用ドローンで散布する農薬は、正しく使用しないと作業者はもちろん、周辺住民や環境にも影響を与える恐れがあります。

一部を除いてドローンに特別な免許・資格は必要ありませんが、安全性を確保するためにもしっかりと講習を受け、技術と知識を身につけたほうが良いでしょう。

このメディアでは、日本の圃場で活躍する農業用ドローンのメーカーを紹介しています。TOPページでは生産する作物に適した農業用ドローンメーカーを紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

【作物別】農業用ドローン
おすすめメーカー3選

稲作・果樹・葉菜別 おすすめ農業用ドローン3選
初めて導入する人にも向く
散布用ドローン3選

散布用ドローンは、価格やスペックだけで選ぶと導入後に使いにくさを感じることもあります。
初めて導入する場合は、操作のしやすさやサポート体制、圃場との相性まで含めて選ぶことが大切です。
ここでは、初めて導入する人にも向く散布用ドローンを3つ紹介します。

稲作向け
葉裏や根元まで薬剤を届け、
周囲への飛散にも配慮
飛助とびすけ15
(マゼックス)
マゼックス 飛助15
引用元:マゼックス公式サイト
(https://mazex.jp/product/tobisuke15)
特徴
●4枚プロペラと前後自動切替ノズルを採用。葉裏や根元まで薬剤を届けやすく、周囲への飛散にも配慮しながら散布を進められる。

●軽量かつコンパクトで、組み立ても簡単。圃場での準備負担を抑えやすい。

●水稲防除で、使いやすさと散布性能の両方を重視したい場面に合う。
価格 1,375,000円〜(税込)
一度に積める量 15L
収納時のサイズ 720×800×770mm
果樹園・傾斜地向け
樹木や支柱を避け、
傾斜のある圃場にも対応
AGRASあぐらす T25
(DJI JAPAN)
DJI JAPAN AGRAS T25
引用元:DJI JAPAN公式サイト
(https://ag.dji.com/jp/t25)
特徴
●前後の障害物を捉えるレーダーと、周囲を立体的に捉えるカメラを搭載。障害物回避や地形追従を活かして散布を進められる。

●折りたたみ式で、一人でも持ち運びや離着陸を進めやすい。

●20kgの散布と25kgの散粒に対応。作業内容に応じて使い分けられる。
価格 参考価格:約144万円(税込)
※要見積もり
一度に積める量 20L
収納時のサイズ 1050×690×820mm
多品種栽培向け
自動飛行モードを搭載
圃場ごとの設定がしやすい
YMRわいえむあーる-Ⅱ
(ヤマハ発動機)
ヤマハ発動機 YMR-Ⅱ
引用元:ヤマハ発動機公式サイト
(https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/ymr/)
特徴
●初心者でも設定しやすい自動飛行モードを搭載。圃場ごとの設定変更を進めやすい。

●防塵・防水性を備え、洗浄や手入れの負担を抑えやすい。品目ごとの切り替えにも向く。

●収納時約1/2サイズのコンパクト設計で、持ち運びや保管しやすい。
価格 1,859,000円(税込)
一度に積める量 10L
収納時のサイズ 559×1799mm ※
※ ヤマハは収納時最小サイズを記載。全長はフレーム部559mm、スキッド部573mm。