ヤマハ発動機は、「YMR-08」「YMR-08AP」「YMR-Ⅱ」3タイプの農業用ドローンを販売。機械操作が苦手な方に嬉しい設計が魅力です。ここでは、ヤマハ発動機の農業用ドローンの特徴や事例、サポート内容などについてご紹介します。

YMR-08は1フライトにつき1ヘクタールの連続散布を可能にした農薬散布ドローンです。薬剤をムラなく株元まで散布できるように、独自開発した二重反転ローターを搭載。
他にも平地から勾配まで対応可能な「高度維持機能」や、降下速度を制御できる「着地アシスト機能」など需要の高い機能を搭載しています。場の状況やオペレーターのスキルに合わせて3つの操作モードを選択できたり、軽トラックに積載できるコンパクトなサイズも扱いやすいポイントです。
| 機体名称 | YMR-08 |
|---|---|
| 最大離陸重量 (kg) | 24.9以下 |
| ローター枚数 | 8 |
| ローター配置 | 4X+サイド二重反転 |
| フライト時最大全幅(mm) | 2181 |
| フライト時最大全長(mm) | 1923 |
| 全高(mm)※最大離陸重量目安 | 669 |
| 収納時最小全幅(mm) | 1799 |
| 収納時最小全長(mm) | 559(フレーム部)573(スキッド部) |
| フレーム形式 | モノコックシェル |
| アーム収納形式 | ストレート |
| ローター径 (inch) | 26 |
|---|---|
| ローター形式 | ハイブリッドローター |
| 平均消費電力(kW) | 2.5 |
|---|---|
| バッテリー定格容量 (Wh) | 852 |
| 定格電圧 (V) | 44.4 |
| サイズ(mm) | L:360 W:149 H:166 |
| バッテリーマネージメントシステム | HBMS-SL1 ※ハイパワーバッテリー用マネージメントシステム |
| 充電時間 (h) | 通常充電:2.5 急速充電:1 |
|---|
| 散布装置名称 | SP1-10 |
|---|---|
| 最大タンク容量(L) | 10L |
| 吐出方式 | ノズル方式(2個)/滴下 |
| 散布幅 (m) | 4 |
| 散布速度 (km/h) | 10~20 |
| 散布装置名称 | GR1-10 |
|---|---|
| 最大タンク容量(L) | 10L |
| 吐出方式 | インペラー式 |
| 散布幅 (m) | 5(除草剤1kg粒剤使用時) |
| 散布速度 (km/h) | 10〜20 |

先に紹介したYMR-08の翌年に登場したのがこちらの「YMR-08AP」です。オートパイロットによる自動散布機能と、「agFMS」という農業用アプリケーションを加えて測量モジュールによる散布ルートの自動生成や、障害物の位置を読み込ませて障害物を回避する散布ルートを自動生成するなど高精度散布を実現しました。
サイズはYMR-08とほぼ同じですが、液剤散布装置の散布幅が4mから5mと1mワイドになっているなど、より利便性が高まっています。
| 機体名称 | YMR-08AP |
|---|---|
| 最大離陸重量 (kg) | 27.0以下 |
| ローター枚数 | 8 |
| ローター配置 | 4X+サイド二重反転 |
| フライト時最大全幅(mm) | 2181 |
| フライト時最大全長(mm) | 1923 |
| 全高(mm)※最大離陸重量目安 | 702 |
| 収納時最小全幅(mm) | 1799 |
| 収納時最小全長(mm) | 559(フレーム部)573(スキッド部) |
| フレーム形式 | モノコックシェル |
| アーム収納形式 | ストレート |
| ローター径 (inch) | 26 |
|---|---|
| ローター形式 | ハイブリッドローター |
| 平均消費電力(kW) | 2.95 |
|---|---|
| バッテリー定格容量 (Wh) | 852 |
| 定格電圧 (V) | 44.4 |
| サイズ(mm) | L:360 W:149 H:166 |
| バッテリーマネージメントシステム | HBMS-SL1 ※ハイパワーバッテリー用マネージメントシステム |
| 充電時間 (h) | 通常充電:2.5 急速充電:1 |
|---|
| 散布装置名称 | SP2-10 |
|---|---|
| 最大タンク容量(L) | 10L |
| 吐出方式 | ノズル方式(2個)/滴下 |
| 散布幅 (m) | 5 |
| 散布速度 (km/h) | 13~20 |
| 散布装置名称 | GR1-10 |
|---|---|
| 最大タンク容量(L) | 10L |
| 吐出方式 | インペラー式 |
| 散布幅 (m) | 5 |
| 散布速度 (km/h) | 10~20 |

2023年に販売されたモデルです。YMR-08シリーズの優れた自動飛行機能はそのままにして、機能性の拡張や扱いやすいサイズへとモデルチェンジしています。
8枚だったローターは6枚にし、収納時はローターを折り畳んで元のサイズの1/2の体積にサイズダウンできたり、4Kカメラによる空撮機能の追加をしてさらなる農作業の効率化を追求。さらに、取得したデータの流出や機体の乗っ取りなどを防ぐ高い情報セキュリティ機能も搭載しています。
| 機体名称 | YMR-Ⅱ |
|---|---|
| 最大離陸重量 (kg) | 26.5 |
| ローター枚数 | 6 |
| ローター配置 | 6X |
| 全長 × 全幅 × 全高(mm) | 1,970×2,157×786 ※液剤タンク含む |
| 収納時の全長 × 全幅 × 全高(mm) | 733×626×786 ※液剤タンク含む |
| フレーム形式 | ボックスフレーム構造 |
| アーム収納形式 | 下方折りたたみ式 |
| ローター径 (inch) | 27.2 |
|---|---|
| ローター形式 | CF 強化樹脂(折りたたみ式構造) |
| 平均消費電力(kW) | 3.4 |
|---|---|
| バッテリー定格容量 (Wh) | 799 |
| 定格電圧 (V) | 44.4 |
| サイズ(mm) | 149×255×243 |
| バッテリーマネージメントシステム | HBMS-SL 2 ※ハイパワーバッテリー用マネージメントシステム |
| 充電時間 (h) | 通常充電:2.5 急速充電:1 |
|---|
| 散布装置名称 | 一体標準 |
|---|---|
| 最大タンク容量(L) | 10L |
| 吐出方式 | ノズル方式(2個)/滴下 |
| 散布幅 (m) | 5 |
| 散布速度 (km/h) | 13~20 |
| 散布装置名称 | L97-N52X0-00 |
|---|---|
| 最大タンク容量(L) | 10L |
| 吐出方式 | インペラー式 |
| 散布幅 (m) | 5m(除草剤 1kg粒剤使用時) |
| 散布速度 (km/h) | 10~20 |
ヤマハ発動機は、産業用無人ヘリコプターで培ったノウハウを活かし、農業用ドローンでも力強いダウンウォッシュを実現させています。これにより、株元まで薬剤を届ける高い散布性能を発揮。前後対称の二重反転ローターで、前後進でもムラのない散布品質を維持しています。
「ノーマルモード」「自動クルーズコントロールモード」「自動ターンアシストモード」の3つのフライトモードを用意。圃場の状況や操作者のスキルに合わせてモードの切り替えが可能です。マニュアル操作以外の操作モードを選べるので、ベテランだけでなく初心者でも扱える設計となっています。
YMR-08の操作に必要な技術が学べる教習所を全国25ヶ所に設置※。農薬散布のポイントや安全に関わることなど、現場で即使える知識や技術を学ぶことができます。法規制なども網羅したEラーニングで好きなときに学習可能。シミュレーターで慣れた後は、実機を使ったトレーニングも受けることができます。
高度維持機能は、機体から地面までの距離を計測し自動で高度を維持する機能です。畔など小さな障害物には反応しないよう設計。機体速度15km/hまでであれば、勾配10%までの斜面に対応できるため、傾斜地でも一定の高度を保てます。圃場の状態に捉われず均一な散布が実現できます。
⽔稲圃場では、近年ジャンボタニシによる農業被害が顕著となっており、YMR-08を活用した防除効果の実証実験が行われました。短時間でムラの少ない薬剤散布を実施し、散布後6日後には9割近くの防除を実現。実証実験に関わった生産者の方は、ドローンを本格導入し継続活用されています。
農業の現場では生産者の高齢化と後継者不足が深刻化しています。ある農家では、これまでの慣行的な稲作から脱却し、省力化を目的に「水稲直播(すいとうちょくはく)」の導入を検討しました。
水稲直播は、苗を植えずに種もみを直接水田に撒く栽培方法です。田植え作業が不要となることで、作業時間や労働負荷を軽減できる点が特徴です。同農家では、これまで培ってきた栽培技術に加え、新しい農機やドローンを活用し、生産効率の向上を図っています。
導入後は、春に播種した種もみが順調に生育し、秋には良好な収穫を得られました。新しい技術の導入により、省力化と作業の安定化が実現できたことから、今後も継続的な活用を見込んでいます。
(前略)大学の授業でドローンとヘリの紹介があって、「ドローン欲しい」って言ったらその時は断られたんですよ。「そんなものうちじゃいれない」って、その後ヤマハさんと(実証散布を)やって、ドローンに芽生えちゃって「大学でドローンとってきてよ」みたいな。その時「ダメ」と言ったのは誰だよってすごく思いました。(後略)
ヤマハ発動機は全国主要都市に拠点がある(2025年10月末時点)ため、最寄りの拠点で製品に関する相談ができます。産業用無人ヘリコプターのサポートは公式HPで掲載されていますが、農業用ドローンのサポートに関しては掲載がないため、各自で問い合わせが必要です。
| 会社名 | ヤマハ発動機株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 静岡県磐田市新貝2500 |
| 電話番号 | 0538-32-1115 |
| URL | https://www.yamaha-motor.co.jp/ums/ |
散布用ドローンは、価格やスペックだけで選ぶと導入後に使いにくさを感じることもあります。
初めて導入する場合は、操作のしやすさやサポート体制、圃場との相性まで含めて選ぶことが大切です。
ここでは、初めて導入する人にも向く散布用ドローンを3つ紹介します。

| 価格 | 1,375,000円〜(税込) |
|---|---|
| 一度に積める量 | 15L |
| 収納時のサイズ | 720×800×770mm |

| 価格 | 参考価格:約144万円(税込) ※要見積もり |
|---|---|
| 一度に積める量 | 20L |
| 収納時のサイズ | 1050×690×820mm |

| 価格 | 1,859,000円(税込) |
|---|---|
| 一度に積める量 | 10L |
| 収納時のサイズ | 559×1799mm ※ |