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農業用ドローンによる受粉

目次

昆虫や自然の力、もしくは人の手によって行われる受粉作業。農作物の栽培において重要なプロセスのひとつですが、この作業を農業用ドローンで行うという手段もあります。そのメリットと、具体的な導入事例について見ていきましょう。

農業用ドローンで受粉を行うメリット

人の手による作業と遜色ない受粉作業が可能

日本工業大学基幹工学部電子通信工学科の無線伝送メディア研究室では、AIによって受粉を必要とする花を探す「探索用ドローン」と、実際に受粉を行う「授粉用ドローン」の開発を実施。

この研究によると、人の手による受粉作業とドローンによる受粉作業で、効率の違いはほとんど見られなかったとのことです。

農家の作業負担を軽減できる

作物が確実に実をつけるよう、人の手によって行われる人工授粉。農家にとって最も重要な作業のひとつですが、受粉可能な期間は短いため、作業者への負担は多大なものとなっています。

しかし、この作業を農業用ドローンが代行できれば、少ない人数と短い期間で作業をすることが可能。作業負担の大幅軽減が期待できます。

活用事例

農業用ドローンを用いた梨の溶液授粉の事例

これまで、授粉交配用刷毛である梵天を用いて人工授粉を行っていた梨農家の事例。

人工授粉の適期は3~4日と短く、作業員の高齢化や人員の確保も難しくなってきたことから、農業用ドローンを導入しました。

導入後は、作業員4人で約1日がかりで行っていた10aあたりの受粉作業が、ドローン1機1分程度で終了。短時間で作業できるため、日を分けて数回の受粉作業ができるようにもなりました。

受粉における作業時間の短縮に成功

東光鉄工と名久井農業高校は、液体に花粉を溶かして受粉させる研究実験を実施しました。

使用したのは、東光鉄工の農薬散布機TSV-AQ2。砂糖を加えた花粉を蒸留水・寒天で溶き、その溶液を約5mの高さからリンゴの木に向けて散布しました。

この実験では、1.3aに対する作業時間がドローンで約8分、ハンドスプレーによる手作業では65分という結果に。ただし、手作業よりもドローンのほうが受粉率は低かったため、花粉濃度を高めるといった改良が必要であるとのことです。

東光鉄工の農業用ドローン
について詳しく見る

その他に知っておきたい
活用方法を紹介

農業用ドローンのメーカー選びの手助けをする当サイトでは、他にも農業用ドローンを導入するなら知っておきたい活用方法をまとめています。ぜひ参考にしてください。

農業用ドローンの活用方法

まとめ

まだ研究段階ですが将来的な実用化に期待大

農業用ドローンによる受粉作業は研究段階のケースが多くなっていますが、近い将来この方法での人工授粉がデフォルトになるかもしれません。

人手不足や作業効率に悩んでいる農家の手助けとなる可能性もおおいにあるため、常に情報をチェックしておくと良いでしょう。

目的に合った
農業用ドローンを求めるなら

このメディアでは、農業用ドローンのメーカーを特集しています。TOPページでは利用する目的に合わせてオススメの農業用ドローンメーカーを紹介していますので、ぜひチェックしてみてください。

【目的別】農業用ドローン
おすすめメーカー3選

機械やPCが苦手でも使いこなせる
農業用ドローンメーカー

労働力不足や高齢化が進む農業の課題解決策として、農業用ドローンの導入が進んでいます。
本サイトでは、機械やPC操作が苦手な人でも導入しやすい農家の目的に合ったドローンメーカーを紹介します。

【目的別】
農業用ドローン3選

農業用ドローンは、利用目的に合わせて適切な製品を導入することが重要です。ここでは、稲作向け・果樹園向け・鳥獣被害対策といった、目的別に3種類の農業用ドローンをピックアップ。ドローンメーカーが実技講習も行ってくれるから、機体が苦手な人でも農業に活かせる知識や技術を身に付けられるでしょう。

稲作向け
農薬散布の負担を軽減できる
スリー・エス
FLIGHT-AG
スリー・エス FLIGHT-AG
引用元:スリー・エス公式HP
https://flight-ag.com/
費用

1,196,800円(税込)

特徴
  • 10ha(10町)の稲作農家に必要な機能だけを搭載
  • 複雑な操作は不要。誰でも扱える直感操作と、現場で使える講習
    サポート

公式HPで稲作向けの農業用ドローンの
機体を見る

電話で説明を聞く
受付時間(平日9:30~17:00)

果樹園向け
農薬散布と受粉を効率化
DJI JAPAN
AGRAS T25
DJI JAPAN AGRAS T25
引用元:DJI JAPAN公式HP
https://ag.dji.com/jp/t25
費用

1,440,340円(税不明)

特徴
  • 16個の噴霧ノズルで枝や密集した場所にも液体農薬を均一に散布
  • 樹間散布で届きにくい密集した果樹に浸透する果樹散布モードを搭載

公式HPで果樹園向け農業用ドローンの
機体を見る

鳥獣被害対策
害獣駆除と生育状況の解析
ACSL
SOTEN
ACSL SOTEN
引用元:ACSL公式HP
https://product.acsl.co.jp/
費用

-(公式HPに記載なし)

特徴
  • 夜間や遠方など、利用する場所と時間に合わせて4つのカメラを切り替え可能
  • 専用アプリケーションで簡単に飛行操作が可能

公式HPで鳥獣被害対策向けの農業用ドローンの機体を見る

※2024月4月9日調査 googleで「農業用ドローン メーカー」で100位まで検索し、公式HPが表示された農業用ドローンの販売会社の中から、ドローン講習と保証のあるサポート対応をしているメーカー8社から以下の特徴別にピックアップ
FLIGHT-AG:稲作農家向け独自機能(プライミングスイッチ、散布量調節ダイヤル、吹出インジケーター)を唯一搭載
AGRAS T25:果樹園向け果樹散布モードと散布を効率化させる液面センサー、FPVカメラを唯一搭載
SOTEN:4つのカメラを搭載し、唯一センシングに特化したドローン

【目的別】
農業用ドローンメーカー
3選